インターネット対応マンションの接続問題について ~LANケーブル編~

こんにちは、あなぶきハウジングサービスの梅原です。
私の記事では、マンションとインターネットに関する記事を中心にお伝えさせていただきます。

今回は、「インターネット対応マンションの接続問題について ~LANケーブル編~ 」についてご紹介させていただきます。

マンションのインターネット環境については、次の記事をご確認ください。

マンションのインターネット環境・ネット回線の違いについて

 

接続問題については、こちらの記事をご確認ください。

インターネット対応マンションのネット接続問題について

 

インターネット対応マンションについて

現在インターネットは、毎日の生活に欠かせない生活を支える基盤となっており、マンションの購入はもちろん、賃貸時にも「インターネットに対応している」ということが、重要な選択項目となっております。
このマンションは「インターネットが利用できません」というだけで、購入・賃貸の選択肢から外れるという方もいらっしゃると思います。

しかし、インターネットが爆発的に普及するひと昔前は、マンションにインターネットが導入されているだけで「最新の設備を導入している!マンションでインターネットが利用できる!」というプラスアルファのアピールポイントという時代がありました。

この当時に最新設備を導入した、ひと昔前の築年数が経過したインターネット対応マンションでは、少し悲しい設備状況となっている場合があります。
では、今回は、インターネットマンションの重要な設備一部でありながら、交換が難しい「LANケーブル」について確認していきましょう。

 

LANケーブル(端子)の障害について

築年数が経過したマンションは、大規模修繕工事などにより、マンション設備の修繕を行います。外壁や屋上の防水工事、給水・排水管などの修繕・補修・交換なども行われます。
インターネットに関しては、共用部機器(ルータ・HUB)などを交換することで、設備の向上を図ります。
共用部機器は、故障時の交換の際に、最新の機器を導入することもあります。

しかし、あまり故障することなく、大規模修繕工事時等にも交換されないインターネットの設備があります。
それがLANケーブルです。

LANケーブルの故障原因は、劣化や接触などによる①先端部のコネクタの破損と、②ケーブル内部での断線です。

LANケーブルの障害と解決策

① 先端部のコネクタ破損

LANケーブルを抜き差しすることで、コネクタの爪(ラッチ)の破損等により、接続不良となる場合があります。
LANケーブルの故障は、修理するよりケーブルそのものを交換する方が安価に早く対応できる事が多いため、交換可能な場合は交換しましょう。
交換が難しい場合は、業者に修理を依頼することも選択肢の一つです。
※数千円程度のLANケーブルの自作・修理キットが販売されていますので、修理に挑戦してみるのも方法としてありますが、素直に業者に依頼した方がよいでしょう。

壁に埋め込まれたLAN端子(LANコンセント)の場合も自分で交換・修理できますが、LANコンセントの近くには、電気のコンセントがある事が多く、電気の線に関するものは、電気工事士の資格が必要になります。交換・修理できる場合もケーブルの修理よりさらにハードルが上がるため、業者へ依頼する方がよいかと思います。
※LANコンセント以外に「光配線方式の光コンセント」が設置されている場合があります。


※左がLANケーブルのコネクタの爪(ラッチ)、右がLANコンセントのイメージ図です。

 

② ケーブル内部での断線

ケーブル内での断線が起こった場合、修理箇所を特定する事が大変です。そもそも、LANケーブルの断線が原因でインターネットの不具合が発生した場合、「著しい速度低下が起きるもののインターネットには接続できる」などの状態におちいることもあり、LANケーブル内部が原因のインターネット障害は、障害を突き止める事も非常に困難だったりします。
※ケーブルの断線をチェックする機器もありますが、一般家庭には無いことが多いと思います。

こちらもご自身で対応されるより、業者に依頼した方がよいと思います。

業者への依頼は、ご自身で専門の業者を調べるか、インターネットを提供しているプロバイダなどに相談し紹介をしてもらうとよいと思います。

時代に取り残されたLANケーブル

LANケーブルには、いろいろな種類があります。長いケーブル、薄いケーブル、耐久力があるケーブル、コネクタの爪(ラッチ)が割れづらい加工がされている等々、用途によって使い分けができるようになっています。
今回注目したいのが、LANの「カテゴリー(Category/Cat/CAT)」です。

LANケーブルのカテゴリー

カテゴリーとは、LANケーブルの規格のことで、カテゴリー5、カテゴリー5e、カテゴリー6・・・、と数字が大きくなるほど新しい規格となっております。

※おすすめについては、価格、将来性などを含めたわたしの所感となります。
(CAT5はギガ非対応、CAT7以上は、サーバ機器向け)

カテゴリー5が導入されたのが1995年、その頃は、インターネットは、電話線を使ったものが主流で、ギガ対応したものはありませんでした。(そもそもインターネットがそこまで普及していませんでした。)
そして、現在のギガ対応しているカテゴリー5eは2001年から、となっています。
※カテゴリー5eは現在も現役ですが、将来性を考えると、やはり、カテゴリー6Aがおすすめです。

 

当時の最新マンションは・・・。

インターネットが世の中に出てくる中、時代を先取りし、いち早くインターネット対応マンションとして売り出したマンションがありました。非常に素晴らしく先見の目が合ったと思いますが、問題は、このカテゴリー5から5eに移行する数年間の時期にインターネットを導入した、当時の最新マンションです。このマンションは、ギガ対応していないLANケーブルが、マンションの設備として残っている場合がございます。

カテゴリー5のLANケーブルが導入されているマンションは、最新の機器や設備(光回線、ルータ等)を導入しても、最大速度が100Mbpsとなってしまい、「なんだか遅いな・・・。」という問題が発生する可能性があります。

※LANケーブルの多くは、上記のようにカテゴリーの種類が記載されているので確認してみましょう。

マンションのLANケーブルは、交換が非常に困難な場合が多く、特にインターネットが導入された1990年代のLANケーブルの配線は、一部の業者でノウハウ不足、ルール等があまり整備されていない等の問題があります。
コンクリート等の壁に埋め込まれた配線や、配管内などにきちんと配線されていたとしても、配管が小さく交換できない等の問題もあるようです。

なお、カテゴリー5が導入されている、全てのインターネット対応マンションが速度低下や障害等が発生しているわけではありません。カテゴリー5でも通常のインターネットをする上で問題なく使用できる場合もあります。

 

設備(LANケーブル)の見直し

機器だけでなくLANケーブルもインターネットを使用するうえで重要な設備になります。
速度の改善は、宅内のLANケーブルだけを交換しても解決せず、マンション共用部のLANケーブルの交換も必要になります。※共用部の設備交換は総会決議が必要になってきます。

繰り返しになりますが、インターネットは毎日の生活に欠かせない生活を支える基盤となっています。この流れは、さらに加速していくことが予想されます。

マンションのLANケーブルの交換は、非常に困難な場合が多く、高額な費用が発生したり、調査に時間がかかったり何かと大変です。しっかり調査した結果、交換ができないという場合もあります。
※無線LANへの切り替えや、外配線で対応する場合もありますが、速度や見た目の問題が発生してきます。

まとめ

インターネットの設備であるLANケーブルについて注目しましたが、いかがだったでしょうか。

全てのマンションが対象ではありませんが、LANケーブルの交換が非常に困難なマンションがあるのは事実です。マンションの資産価値も向上しますので、交換が必要な場合は、大規模修繕等のタイミングで検討してみてはいかがでしょうか。

自分が利用しているインターネット環境を十分に把握し、ストレスのないマンションのインターネット環境過ごしてください。

 

 

 

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梅原慎太郎

あなぶきハウジングサービス CX本部
梅原 慎太郎(うめはら しんたろう)

通信・IT業界を得て、現在は不動産業界に従事。
入社後、分譲マンションの管理担当を経験し、現在は、入居者様に快適な生活 をご提供するサービス開発・企画等を行う部署に所属しております。
みなさまに少しでも快適な生活を送っていただけるような情報を発信していきます。
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