賃貸の不動産会社選びのポイント ~仲介会社と管理会社のサービスの違いについて~

賃貸マンションのお部屋探しをする際、営業マンからこのようなことを言われたご経験はありませんか?

「こちらのマンションは、弊社が管理会社なので色々と融通を利かせるかせられますよ」
「弊社でお部屋をご契約頂いたら、仲介手数料が0円で契約できますよ」
「弊社ではインターネットサイト掲載の物件なども全て紹介できます!」

営業マンからのアドバイスはありがたいものですが、
“なぜ管理会社だと融通がきくの?”
“契約する物件が同じでも不動産会社によって条件が変わるの?”
“不動産会社によって紹介できる物件に差があるの?”
など疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

私も以前に一人暮らしをしたときに、営業マンから様々なアドバイスを頂いたのですが、
正直なにが本当なのかよく分からない・・と困った経験がありました。

今回はお部屋探しをするときの、皆さまの疑問や不安にお答えします!

仲介会社と管理会社の役割について

最近はインターネットサイトで物件情報が簡単に調べられます。でも実際に住む部屋は、自分の目で見たいものですよね。そのためお部屋探しをするときは、不動産会社に行かれる方が多いと思います。不動産会社には大きく分けて「仲介会社」「管理会社」の2つがあります。

 

 

仲介会社の仕事とは?

駅前など人が集まりやすい場所にあることが多く、お客様のお部屋探しをメインで行います。お部屋が決まった後は、大家さんとの間に入り契約締結業務の媒介をします。仲介会社の仕事は「お部屋探しから入居するまでのサポート」と思っていただければ分かりやすいと思います。

 

 主な業務

・物件紹介・・・お客様のご希望に合う物件を探し、実際にお部屋をご案内する

・契約手続き・・・契約書類のお渡し・重要事項説明などの契約締結業務

・引き渡し・・・ご入金の確認・鍵のお渡しなど

・集客活動・・・チラシの作成やインターネットへの物件情報掲載

 

 

管理会社の仕事とは?

大家さんから委託を受け物件の管理をしている会社です。マンション運営のための維持管理の業務を行います。仲介会社と同様に管理会社も、物件の紹介や契約締結業務も行います。(管理専門の会社など例外を除く)紹介する物件は管理会社が管理している物件がメインとなり、仲介会社に比べると紹介してくれる物件が限られる場合があります。(ただし、最近では管理会社でありながら仲介に力を入れている不動産会社も増えています。)

 

 主な業務

・入居者様の対応・・・修繕などのお困りごとに対する対応

・リーシング(客付け)業務・・・管理物件の募集や入居希望者の審査など

・契約更新・退去手続き・・・お部屋の更新手続きや退去に伴う敷金精算

・集金管理・・・家賃の集金や督促

・建物管理・・・清掃やメンテナンス・消防設備やエレベーターなどの法定点検

 

仲介会社でお部屋探しをするメリット

お部屋探しを専門に行っているため、物件情報に精通しています。インターネットサイトなどで気になる物件がある場合も、気軽に相談に乗ってくれると思います。“幅広く物件を探したい!”という方は仲介会社で色々な物件を紹介してもらうのが良いと思います。

ただし、物件紹介は対応する営業マンの経験年数やスキルによっても大きく左右されますので、余裕がある方は何社か不動産会社を回って、自分に合う営業マンに力になってもらうと、なお良いでしょう。

 

管理会社でお部屋を契約するメリット

探すエリアが限定されている場合や、契約したい物件が既に決まっている場合には、管理会社で契約するのがおすすめです。例外もありますが、管理会社の特徴の一つとして、管理会社の周辺に管理物件を多く持っています。探したいエリアが限定されている場合は、そのエリアにある不動産会社に足を運んでみるのも効果的です。また、決めたい物件が絞られている場合には、直接管理会社に問い合わせて契約をすると様々なメリットがあります。

入居後も窓口が同じなので安心

仲介会社は、お部屋探しから入居までのサポートをしてくれますが、入居後にトラブルが発生した場合の対応はすることができません。管理会社で契約をすればお部屋探しから入居後まで窓口が同じなので安心です。

 

大家さんへの交渉や相談がしやすい

お部屋の申込みをするときに相談や交渉がある場合、管理会社の方がスムーズに大家さんに話ができます。
仲介会社の場合は一旦管理会社を通して大家さんに話をしなければならないため、意思表示がきちんと伝わらない場合があります。その点、管理会社だと直接大家さんに話ができるので、お客様の人柄なども含めて意思表示が伝えやすく、要望が通りやすい場合が多いです。(但し、意思決定は大家さんですので必ずしも交渉が要望通りになるというわけではありません。)

 

マンション全体のことを把握している

入居者の個人情報まではお伝えできませんが、「会社員の方が多く住んでいて学生の方は少ないです。」「ご家族で入居されている方が多く、小さなお子様がいるご家庭も多いですよ。」など、管理会社ならではの視点で物件の紹介をしてくれます。管理会社であればマンションのことを熟知していますので気になることがあれば聞いてみるのが良いでしょう。

 

契約手続きがスムーズ

仲介業者を通さない分、契約書類の受渡しなどがスムーズに行えます。質問や疑問への回答も速やかな対応が期待できます。

 

仲介手数料が不要な場合がある

賃貸マンションを契約する際には、基本的に仲介手数料として家賃の1ヶ月分相当額(別途消費税)が発生します。ただし、管理会社が大家さんと一括借り上げ(サブリース)契約を結び、管理会社=貸主となって賃貸借契約締結をする場合には、仲介手数料が発生しないケースがあります。

 

 

Q&A

最後に、よくある疑問をQ&A方式でまとめさせていただきます。

“なぜ管理会社だと融通がきくの?”

管理会社の方がスムーズに大家さんに話ができるため、交渉や相談がある場合に要望が伝わりやすいです。但し、意思決定権は大家さんにありますので必ず要望通りになるというわけではありません。

 

“契約する物件が同じでも不動産会社によって条件が変わるの?”

基本的にどの不動産会社で契約しても契約条件は変わりません。(管理会社=貸主の場合のみ仲介手数料が発生しない場合があります。)

 

“不動産会社によって紹介できる物件に差があるの?”

仲介会社の方が、物件情報に精通している分、紹介してくれる物件の幅が広がるケースが多いです。(最近は管理会社・仲介会社両方の業務に力を入れている会社もあります。)

 

“管理会社だと仲介手数料が発生しない?”

賃貸マンションを契約する際には、基本的に仲介手数料として家賃の1ヶ月分相当額(別途消費税)が発生します。これは管理会社で契約する際も同じです。(管理会社=貸主の場合の例外を除く。)

 

まとめ

いかがでしたでしょうか? これからお部屋探しをする方にとって、少しでもご参考になれば幸いです。

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安永菜美

安永 菜美(やすなが なみ)
2014年あなぶきハウジングサービスに入社。
入社後6年間、住戸やテナント等の不動産仲介業務を経験。現在は賃貸物件の管理業務に携わっています。オーナー様へのご提案や、ご入居者様のお困りごと対応など、日々勉強しながら励んでおります。
私自身まだまだ未熟な点が多いですが、今までの経験の中で学んだことを皆さまにお伝えできればと思います。

保有資格:宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・相続支援コンサルタント
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