(本エピローグ内容はフィクションでありますが、今回紹介するお部屋は沖縄県嘉手納町に実在する宿泊施設です。本ブログを閲覧してくださっている方へわかりやすく説明するための架空の登場人物の皆さんによる物語です。)
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過去ブログ「うち父「我が家民泊!」① episode1(民泊×宅建勉強!?)
過去ブログ「うち父「我が家民泊!」② episode 2(民泊×分譲マンション!?)
過去ブログ「うち父「我が家民泊!」③ episode 3(民泊×不動産利回り!?)
過去ブログ「うち父「我が家民泊!」④ episode 4(民泊×民泊管理会社の選び方!?)前編
過去ブログ「うち父「我が家民泊!」⑤ episode 5(民泊×民泊管理会社の選び方!?)後編
過去ブログ「うち父「我が家民泊!」⑥ episode 6(民泊×デザイナーの選び方!?)
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1年に1度の彩る桜の季節が終わりを迎え、色鮮やかな緑が力強く映えるTVの映像を見ながら
具志堅家ではこれから始まる民泊投資に期待を込めて賑やかな会話が聞こえてくる。
「お父さん、東京の桜を見に1度でもいいから連れて行ってくれないかしら? 沖縄の毎年1月の桜まつりはもう見飽きたから、沖縄特有のボトっと落ちる桜ではなくて私のように美しい桜が見たいわよね」
「そうだなー、沖縄の桜はお母さんによく似ているなー。大きさも力強いピンク色の派手さも、転げた時のボトッと落ちるお尻に似て、そっくりだなーハハハハ。」
「あらあら、そういうお父さんの薄毛具合もソメイヨシノ桜のように毎日ふわりふわりと漂ってリビングに舞っているわよ。お互いのお尻と禿頭でも眺めながら今夜は乾杯ね、フフフ」
ちょうどその時、インターフォンの合図とともに雅な争いごとにSTOPがかかった。
具志堅 進(本、ブログ主人公)と保栄茂(びん)武志(分譲マンションフロント担当マン)が到着したようだ。
「母さん、玄関向けの窓閉めておきなよ。外まで話漏れてて、武志の奴がいつインターホン押したらいいのか戸惑ってたよ」
「いえいえ、具志堅様。おはようございます。お休みの日の家族団欒のお時間だと思ったので私如きが会話を遮っていいのかどうか考え込んでいただけです。内容は一切聞こえておりません!!」
「嘘こけ、笑ってたじゃないか」
今回、父のマンションの一室で再度作戦会議が行われる。
仕事が休みなのに分譲マンションフロント担当マンである武志も参加の作戦会議だという。
目的は民泊の物件探しに関しての意見交換会。
以前父が住んでいる分譲マンションの1室を民泊運用しようと一悶着あった。
その時かつての同級生でもあり、マンションの担当でもある武志がなぜ、今お住まいのマンションで民泊ができないのか法律面、規約面から説明してくれた。
その時から武志は、いつか民泊物件を具志堅家の皆さんが探し出す日を想定して情報を集めて、準備を進めてきたようだ。
「具志堅家の皆さんのために、今日のために、この保栄茂!お役に立てる日を待ち望んでおりました!不動産業界で働くものとして民泊の成り立ち、法律制度、利回りや物件選びのポイントに関する情報を日々集めてきました!
ただ、私は宅地建物取引士としての登録はしておりません。管理業務主任者というマンションの専門家として日々業務に携わっております。
本日物件選びのポイントを説明いたしますが、最終的には具志堅家の皆様で話し合われて、自己責任で意思決定をされてください」
何時もにまして今日はしゃがれ声が大きい。
よほど情報を集めてきて、人のお役に立てるのが嬉しいのだろう。
なんとも真面目なあなぶきのフロントマンらしい奴なんだと同級生ながらに感心した。
熱弁の保栄茂(びん)武志の話をまとめると以下のようだ。
民泊物件選びで失敗しないための3つの注意点
立地による旅館業許可不許可を知るべし!
民泊運営をする際には、立地はとても重要な要素です。ここ沖縄において電車網はあまり発達していません。(モノレールは那覇空港から首里を結ぶ交通網)
モノレール駅から近いことも要素として大切ですが、ほとんどの民泊利用者はレンタカーやタクシー・バスなどの移動手段を頼りにします。
物件選びをする際に「とても魅力的な物件だ!」「駐車場も3台分もある!」「お風呂や水回りが複数ある!」と物件だけの魅力にとらわれないでください。
立地により旅館業法取得が可能な地域と不可な地域があります。
注意点としてはこれから物件選びをするなら365日営業可能な立地条件を選びましょう。
法律だけでなく条例も確認すべし!
立地条件をクリアして旅館業法取得可能とすぐに安心しないでください。
恩納村や那覇市など独自の条例や規制のかかった地域が存在します。
条例は、地方自治体が独自に定めることができる取り決めです。法律で定められていても各地域の条例によっては、旅館業の使用ができない場合があります。
旅館業法とは物件を選んで、家具家電シーツなどのリネン類を選んで、消防法の適合許可を得て始めて取得できます。
消防の法令適合通知書を受けた後に保健所訪問して「条例により民泊営業は不可です」なんて事になっては大問題です。
物件選びの段階で各市町村の上乗せ条例には注意して事前に保健所の旅館業許可が降りるかどうか必ず注意確認しましょう。
日の浅いビジネスモデルだからこそ新たな法整備を常に注意すべし!
国内海外の旅行客をお迎えするための法律が制定されたのは2016年。
現在までの期間を考えますと、ホテル業やレンタカー業、飲食業界などの法令規制を比較しても新しいビジネスモデルであることを理解しましょう。
そのため今は民泊営業が可能でも、今後運営ができなくなる事も視野にいれましょう。そのため、民泊以外でも活用できる物件かどうか検討しましょう。
具体的には
自己利用で中長期住むことがイメージできる物件かどうか検討して選んでください。
自己利用がイメージできる物件であるということは、他者が見ても魅力的な生活をイメージできる物件でしょう。
例えば、民泊営業を先行しすぎて寝室にクローゼットを用意しない場合があります。
これを今読んでくださるあなたの寝室にクローゼットまたは収納するスペースが完全に存在しない、という方は多くないと予想します。
法整備や条例を常に注意して
業界の動向をイメージして不動産活用の選択肢を複数持てる物件選びを行なっていきましょう。
民泊物件選びで失敗しないための3つの提案
賃貸民泊と売買民泊の両方を比較するべし!
現在の資産状況から民泊物件探しをすぐに結論を出さないでください。
賃貸物件ならではの魅力。売買物件ならではの魅力があります。
例えば賃貸物件で転貸許可、旅館業取得許可(その他法令条例許可も含む)があるとします。
その物件は過去に民泊営業をしているオーナーまたは現在民泊営業をしているオーナーがいるとしましょう。
過去○年において、世界中からの利用客の皆様からのOSUMITSUKI(口コミ、レビュー、評価)が付随していたとしてらどうでしょうか?
家具家電を譲り受けるだけではなく、
口コミ0件の新規物件ではなくオーナーチェンジ物件のため、利用するお客様からすると安心して宿泊できる土台が整っているかもしれません。
もちろん売買物件での民泊においても上記条件が同じ場合もあります。
初期に発生する費用を抑えるために賃貸物件での民泊活用からその後の世の中のニーズに合わせて全く新しい不動産活用が転貸の範囲で実施できる魅力もあるかもしれません。
とはいえ、民泊物件探しをする方のほとんどが沖縄での不動産購入を検討しているのが事実です。
「 いつか沖縄に住むと決めている。時期は今ではないのでその間の活用法」
「都内と沖縄での二拠点生活(デュアルライフ)をするために毎回沖縄来るたびにホテル宿泊代を考えると長期視野から購入する」
など多くのニーズを聞いています。
すぐに結論は出さず、不動産というのは御縁ものですので、何度か足を運んで物件を直接みて、保健所や専門業者への調査等を実施することを提案します。
大きな戸建て民泊の魅力を確認するべし!
沖縄の民泊において、大きな戸建て民泊を調べることをお勧めします。
この場合の大きな戸建ての定義を確認します。
- ・100平米以上の専有部分があること
- ・2つのトイレ、2つ以上のシャワーブース機能がある事
- ・駐車場が2台以上の面積を保有していること
以上を満たしていれば大きな戸建て民泊と定義付けることができるでしょう。
なぜ上記要素が必要なのか解説します。
・100平米以上の専有部分があること:1家族4〜6人の利用と仮定した場合、2家族8〜12人程度の寝室機能リビング機能を兼ね備えていることがリゾートホテル宿泊との相違点になること。
家族利用でなくとも友人10名・社内研修施設8名・女子会誕生日会12名以上などお客様の用途に応じてホテル1室利用の場合と比較して差別化を図ることが可能です。
・2つのトイレ、2つ以上のシャワーブース機能がある事:仮に8人の利用者が2泊3日の場所として戸建て民泊と選んだとします。男女構成比、年齢層は様々な家族利用と仮定します。宿泊1日目すぐには発生しませんが、複数水回りがないと困る場合があるのではないでしょうか。
特に2日目の朝の準備は8名それぞれの時間を要しますが水回りや洗面台が1つしかない場合は前日の夜に時間割を決めないと大変ですね。そんな時に施設に1つしかないトイレが故障したらどうでしょうか?最寄りのコンビニやスーパーまで毎度足を運ぶことになるかもしれません。
・駐車場が2台以上の面積を保有していること:沖縄県内の利用者も多くいます。またはゴルフ利用と水族館訪問と同じ時間帯に2つのグループに分かれての沖縄滞在目的があるなど複数台の駐車スペースを要するかもしれません。民泊利用の際に近隣への迷惑をかけることは絶対やめましょう。「地域の人が路駐しているから大丈夫」と思わないでください。地域に住んでいる方々の暗黙の了解の原っぱのような場所に急にレンタカーナンバーが駐車している状況は必ず見られています。
次に民泊投資とビジネスで捉える側面ではなく、1人の宿泊利用者としての視点で考えてみてください。
複数人のグループで利用する場合、宿泊施設は他の周りの利用者の目を気にすることなく1つのグループのみで貸切にできる魅力があると思います。
リビングにはTVや時計もない物件もあり、音響がないので普段は話さないような会話も自然と発生し、いつもとは違った宿泊体験をゲスト様自身で生み出せると思います。料理を提供してくれるシェフも、毎日清掃してくださるクリーナーの方もいない不便さはあると思います。
ただ、子供たちが大きな戸建ての階段を駆け回ったり、大きな声で歌ったりしても(環境にもよりますが)戸建て民泊だからこその1組のゲスト様貸切の素敵な時間を感じていただけるのではないでしょうか。
長期的な視野での投資計画を立てるべし!
注意点としてもお伝えしましたが、法整備や条例を常に注意して
業界の動向をイメージして不動産活用の選択肢を複数持てる物件選びを行なっていきましょう。
そのために「なぜ」民泊投資をする必要があるのか。
「どの時期」までの目的・目標があり賃貸/売買で民泊運営をするのでしょうか。
長期的な視野で5年、10年以上も宿泊業を続けていくことがどんな価値を生むのでしょうか。
毎年、毎年沖縄にきて決まった宿泊施設を利用される方は、あなたの開始する民泊物件をなぜ選ぶのか
ゲスト目線に立って物件を選んで欲しいと思います。
そして1〜2年で終わることなく、宿泊業を長く続けて多くの利用者に愛され、リピーターになってくれる宿泊施設が1軒でも多く存続していくことを提案します。
民泊物件選びで失敗しないための結論
1つの結論としての民泊物件探し方法があります。
レベル1:自己で生活するイメージがある
レベル2:外人住宅として軍検取得後、貸し出し可能である
レベル3:旅館業許可取得可能物件かどうか
この3つのレベルをクリアできる物件を探すことをお勧めします。
自己利用がイメージできる物件であるということは、日本人が見ても、外国人がみても魅力的な生活をイメージできる物件でしょう。
その上で旅館業法を取得できる物件であれば民泊運用会社など一度物件の収入シュミレーションを依頼することを強く勧めます。
その物件はとても魅力的なので競争が厳しいと思いますが、長期的な視野でみてもあなたのためにお役に立てる物件となると確信しています。
まとめ
①これから物件選びをするなら365日営業可能な戸建て物件の立地条件を確認してみましょう。
②賃貸民泊と売買民泊の両方を比較すし、長期的な視野で投資対象を検討しましょう。
③民泊物件探しは3つのレベルをクリアできる物件を探すこと 。
(さ~て、来月の進さんは?)
→進、民泊トラブルのバリエーションの多さにビビる
→進、民泊運用中の戸建て売買の話に頭を悩ます
→進、緊急時駆けつけに同行する
の3本をテーマにお送りします。
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あなぶきスペースシェア・One Note の運営施設はこちらから
あなぶきスペースシェア One Note では、香川県、岡山県、広島県、福岡県、沖縄県、北海道で
民泊物件・ホテル・マンスリーマンションを運営しております。
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瀬長雄作
瀬長 雄作(せなが ゆうさく)
沖縄県出身。2020年グループ入り。
2015年10月に沖縄県下初となる民泊管理専門業者「株式会社One Note」を創業しました。
沖縄県における民泊事業の第一人者として普及に努め、県内外の不動産オーナー様の有効活用提案などにも数多く携わり、物件管理実績として累計400件を超えております。
2020年4月に株式譲渡にてあなぶきグループ入りし、現在は民泊運用意外にも賃貸・マンスリー住宅や別荘管理など幅広い不動産の有効活用提案に注力しています。
保有資格:宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士
